看護診断と要因
- 環境の変化や家族からの分離。
- 頻回な検査や処置による苦痛体験。
- 手術という未経験なものとの遭遇。
- 疾患、検査、治療について理解ができない年齢。
- 無菌管理室隔離による外界との遮断に伴う恐怖。
- 入院による学業の遅れ。
- 退院後の友人関係。
- 親の不安が児にあたえる影響。
目標
- 安心した表情で入院生活を送ることができる。
- 治療や検査を納得して受けることができる。
- 退院後の生活について、不安が軽減したことを言葉に出して言える。
看護計画
OP(観察項目)
- 病状。
- 年齢・発達段階。
- 行動:不機嫌、落ち着きがない(ソワソワ)、モジモジする、尿を漏らすなど。
- 感情:泣く、怖い、興奮、イライラする、用心深くなるなど。
- 生理:脈拍数の増加・減少、血圧の上昇・降下、手の震え、声の震え、発汗の増加、下痢、頻尿、食欲不振など。
- 認知:繰り返し質問する、注意力の低下、集中できないなど。
- 睡眠状況。
- 1日の過ごし方。
- 嗜好:まんがのキャラクター、音楽、絵本、本、おもちゃなど。
- 嗜癖:指しゃぶり、爪かみなど。
- 愛称、ニックネーム。
- 病気、検査、治療についての理解度。
- 性格傾向とこれまでに体験した危機状態での対処方法。
- 苦痛の程度、性質。
- 家族関係(両親・きょうだい・祖父母など)とキーパーソン。
- 面会状況。
- 面会時の子供と家族の様子。
- 家庭内の決定権は誰が持っているのか。
- 友人の面会状況、友人と連絡をとっているか。
- 病室内・院内学級の子ども、原籍校の子どもとの交流の有無。
- 入院中の学習状況。
- ソーシャルサポート(情緒的、道具的、情報的、評価的)の活用状況。
TP(ケア項目)
- 不機嫌や泣いているのはなぜか原因をアセスメトする。
- 児の不安なときには、一緒に好きなことをして遊んだり、タッチングを行い、遊べるように環境を整える。
- 好きなものをいつもそばに置いておくよう配慮する。
- 家族などの支援者が必要かどうか判断し、付き添いや面会を配慮する。
- 処置や検査はプレバレーションを実施し、納得して受けれるようにする。
- 処置や検査が終了したら、頑張ったことを褒め、自己効力感を高める関わりを十分に行う。
- 院内学級を勧めたり、病室・病棟内で勉強ができる環境を整える。
- 院内学級や原籍校と連携し、適切な教育が受けられるように支援する。
- 家族、友人の面会状況、友人と連絡をとっているか確認し、面会がない場合は必要時、働きかける。
- 患児や家族のニーズや暮らしに応じてソーシャルサポートを紹介し、調整する。
EP(教育)
- 患児に検査や手術、治療の必要性と目的、方法、予測される変化について理解できるよう説明する(DVD、絵本などを用いてイメージできるようにする)。
- 患児自身の協力が重要でありそれを医師、看護師が支えることを説明する。
- 不安なこと、疑問点はそのつど言うように説明する。